『 保栄茂グスク 』付近にある大岩が大きく口を開けて『 渡嘉敷クワークワー(渡嘉敷集落を食おう)』としているように見えるのでその返しの魔除けとして建てられたと伝えられている。
また、村に火事が多かったのでその火返しの魔除けとして建てられた伝承もある。
渡嘉敷シーサーは戦前から近年まで集落の中心を通る市道123号線沿いにあった。
通常、石獅子は集落を外の災厄から守るために設置されるので集落の中心部にあることは珍しい。
しかし、渡嘉敷に住み始めた草分けの家々(門中のムートゥヤー)の配置を考えると、石獅子があった場所は南西方向の村はずれであったことが分かる。それが時代を経て家々が増えてきたことによって集落の南東側、公民館横のウマイ―(馬場)に移動し移設後も変わらず保栄茂グスクに向かって立ち集落に災いが入ってこないように鎮座している。
現在でも正月や旧暦5月に門中単位でシーサーへ拝みが行われ、字渡嘉敷の方々に大切にされています。
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