沖縄食べ歩き

沖縄そばを食べに行こう(文/嘉手川 学)

ウチナーンチュ(沖縄人)が心から愛してやまないソウルフードといえば沖縄そば。沖縄を代表する料理の一つだが、沖縄県内で一日に約20万食されているのは沖縄そばだけ。
沖縄そばのそばといってもそば粉は使っておらず、小麦粉を使ったで特徴は、茹で上げた熱々の麺に油をまぶすことで独特な食感の麺になっている。その麺に煮つけた豚肉やカマボコ、紅生姜や青ネギなどの具をトッピングして豚骨や鰹節や鶏ガラ、昆布などでとったスープをかけたもので、同じ小麦粉で作った麺のうどんやラーメンとは全く違う、唯一無二の味わいである。

ウチナーンチュがどれほど沖縄そばを愛しているかというと、進学や就職などで長く沖縄を離れているウチナーンチュが、沖縄に戻ってきた時に最初に食べたいと思うものが沖縄そばなのである。長期でなくても1週間ほどの県外を旅行しただけでも食べたくなるというウチナーンチュも多く、それほど沖縄そばは愛されているのである。
%e3%81%aa%e3%81%8b%e3%81%be%e9%a3%9f%e5%a0%825沖縄そばは麺の形状や具に特色があるため、大きく「沖縄そば・宮古そば・八重山そば」の3つに分類することができる。沖縄そばの麺は本島北部では太めの平麺が主流で、本島中部は中太麺、那覇や南部では細平麺が中心になってきており、北から南下するほど麺が徐々に細くなってくる。八重山そばの麺の特徴は主に丸細麺だということである。その麺に短冊に切ったカマボコと豚肉を甘辛く煮付けてトッピングしている。宮古そばの麺は長い細平麺で、沖縄本島の那覇や南部の細平麺は宮古そばの麺の影響をかなりうけている。具は煮付けた豚肉と宮古カマボコなのだが、麺の上にトッピングせずに麺の中に隠すように入っているのが特徴である。

沖縄そばの麺の形状は違っても、茹で上げた熱々の麺に油をまぶすして一気に冷ます独特な食感は同じで、スープの材料もほぼ一緒である。それでも店ごとに個性があるため、お店の数だけ美味しい沖縄そばがあるといっても過言ではない。しかし、最近は、県外から全国展開のうどんや家系ラーメンなどが入ってきており、沖縄そばの麺も生麺を使う店も増えてきた。具も三枚肉やカマボコ、青ネギと紅生姜も定番であったが、復帰を境にソーキ(スペアリブ)やテビチ(豚足)、ゆし豆腐や中味(モツ)、馬肉など多様に変化し、スープも豚のダシを効かせたこってりタイプとカツオのダシの効いたあっさりタイプがあり、麺・具・スープの組み合わせでいろいろなバリエーションの沖縄そばが楽しめるようになった。
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○玉家本店
沖縄そばの定番の味わいであり、王道をゆく人気店。透明なスープから透けて見える麺、トッピングされた具の絶妙な調和、器から漂うカツオの香りとそのたたずまいの美くしさは、美味しい沖縄そばの見本ともいえ、初めて沖縄そばを食べる人には特におすすめの店。豚骨をじっくり煮だして、そこへソーキや三枚肉をじっくり煮込んだダシを加え、さらに鰹節を加えて冷蔵庫で寝かせたスープは、透明でスッキリとしているが深い味わい。細長の平麺との相性もよく、麺のスープの美味しさをお互いに引き出し合っている。
%e7%8e%89%e5%ae%b61%e7%8e%89%e5%ae%b64%e7%8e%89%e5%ae%b62【メニュー】
三枚肉そば(大)600円
ソーキそば(大)700円
テビチそば700円

住所  :南城市大里古堅913-1
電話  :098-944-6886
営業時間:10時45分~18時
休み  :無休


○だるまそば
沖縄ガスの向かいにある、こぢんまりとした黄色いトタン屋根の一軒家が印象的な店で、具だくさんの沖縄風みそ汁と宮古そばが人気。宮古島出身のオーナーは子どもの頃からそばジョーグー(好き)で、島で食べたそばの美味しさが忘れられずに店を始めたという。鰹ダシをベースに豚骨や鶏ガラ、野菜などをアクや脂などを丁寧に除きながら、じっくりと4時間かけたスープは、あっさりとした中にも深い旨みが感じられ、独特なコシと食感の細平麺との相性もバッチリ。沖縄そばや軟骨ソーキそばも人気がある。
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宮古そば(大)520円
沖縄そば(大)520円
軟骨ソーキそば(大)580円
みそ汁(ライス付き)520円 

住所  :那覇市辻2-28-3
電話  :098-868-1812
営業時間:11時~14時30分、16時~18時
休み  :日曜・祝日


○なかま食堂
恩納村の国道58号線沿いにあり夜は居酒屋になる食堂。ゴーヤーチャンプルーやトンカツ定食、タコライス、ステーキなど沖縄料理から洋風料理までなんでもあるが、中でも人気なのが通常の2倍ほどの大きさのソーキが別皿になったソーキそば。豚の臭みを取るために血抜きをした豚骨をたっぷり時間をかけて煮出し、鰹ダシで合わせたスープは透明で、カツオと豚のダシが一体となりながらも、スッキリとしてコクと旨味が深い雑味のない味わい。麺はもっちりとした噛み応えのあるオリジナルの中太麺でスープとの相性もよく、味の染みこんだソーキとのバランスも見事な味わいである。
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ソーキそば780円
軟骨そば780円
三枚肉そば780円
タコライス750円
ゴーヤーチャンプルー780円

住所  :恩納村名嘉真2217-1
電話  :098-967-7300
営業時間:11時~23時
休み  :無休

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執筆者:嘉手川 学(フリーライター兼ときどき編集者)

20110914145250沖縄県那覇市生まれ。オキナワふうどライター。東洋大学卒業。
沖縄のタウン誌の草分け『月刊おきなわJOHO』の創刊メンバーとして参画。副編集長、編集室長として不眠不休、粉骨砕身、東奔西走、七面六臍、日々研鑽、一日一善、無我夢中、ほぼ年中無休で働き、30歳でフリーになる。沖縄の歴史や文化、風土や民俗、年中行事、カルチャー、音楽などの沖縄ネタを中心になんでも書く。特に食べ物関係に強い。「月刊おきなわJOHO」では食堂を中心に食べものコーナーを足かけ20年近く掲載。大衆食堂と沖縄そばと島豆腐と泡盛をこよなく愛す。著書に「沖縄チャンプルー事典」(山と渓谷社)、「旅の指さし会話帳国内編沖縄」(情報センター出版局)、共編著「沖縄アーカイブス」(生活情報センター)を発刊。共著に「沖縄のナ・ン・ダ!?」(双葉文庫)、「沖縄大衆食堂」、「笑う沖縄ごはん」、「泡盛『通』飲読本」 (各双葉社)、「もっと好きになっちゃった沖縄」(双葉社)や、「沖縄食堂」(生活情報センター) 、「もっと好きになっちゃった沖縄の離島」(双葉社)、「旅するキーワード沖縄」(双葉社)など他、多数あり。

小さい頃から沖縄そばジョーグー(沖縄そば好き)で、新聞記者で沖縄芸能評論家だった父に連れられて、本島内にあった芝居小屋周辺の食堂で沖縄そばを食べていた。2011年9月10日に「嘉手川学のすばナビデラックス」、2012年10月に「嘉手川学の古食堂味巡り」(各東洋企画)を発刊。2013年4月から2015年3月までNHK沖縄夕方6時10分からの情報ニュース番組「おきなわHOTeye」でゲストテーターの一人として月一で出演した。
2015年10月からインタネット新聞、「泡盛新聞(http://awamori-news.co.jp/)」の編集委員を務める。

 

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